まさに木組みの家なのだ

貴重な梅雨の晴れ間ということで、今日も山口棟梁はじめ職人さん達が作業をしていた。棟上げは昨日終わったので、今日は木組みの締め込み。仕口や継ぎ手に込み栓を打ち込んで、接合部を固定していく。

 

使う込み栓の数は、家全体では数百本にもなりそう。丈夫で堅いカシなどで作られている。カケヤで梁や足固めをたたき、組み合わせる材の通し穴の位置を合わせ、そこに込み栓を打ち込んでいく。炎天下での作業はとても大変そうだ。

 

職人さん達の休憩時間中に木組みの中に入ってあれこれ眺めてみた。そこかしこで大振りな材がガッシリピッタリと組み合わされていて、精度の高い仕事に驚く。これから材の位置や水平・垂直を確かめながら、全ての接合部を固め、柱に通してある貫も楔で締めていくのだ。

 

このように堅牢な作りではあるけれど、木材同士を組んであるので、大地震などの大きな入力の場合には、材が互いにめり込んだり、場合によっては栓が折れることで力を受け流し、構造材の破断などの深刻な損傷を免れる。木組みが柔軟に変形して倒壊を防ぐ仕組みだ。木という材質の特徴を最大限に引き出す作りなのだ。